クリスタルボウル★ヨガ
ヨガのシャバアーサナ(安らぎのポーズ)でクリスタルボウルを奏でさせていただいている、
深野さゆりです。
昨年からココフルプロジェクトに参加し、今回3度目となります。
4月に伺った時、メンバーから「ベルガ-ディア鯨山」と、そこで生まれた「かぜのでんわ」という絵本があることを知りました。
そして電話のエピソードと内容に心打たれた私は、6月にガーデンでの屋外ヨガを予定していると聞き、実際にその場所でこの絵本を読ませていただけたらと思い、買って帰りました。
でも、たとえ絵本としてデフォルメされていても、実際に大切な方を亡くされた方にとっては、聞くのが辛いという方もいらっしゃるでしょう。
そこでNPOつどいの元持さんともご相談して、ヨガの後にお茶会を開いて、その中で「聞いてあげても良い」という方がいらしたなら、朗読をさせていただくことにしました。
子どもの頃から絵本を描いたり音読が好きだった私は、社会人になってから声の学びをはじめ、時折会社でもナレーションをしたりしていますが、ご指導いただいている野沢雅子氏も「これはすばらしい本ね」と、たいへん感動されていました。
そして今回6月13日に、メンバーと風のガーデンに下見に行った私は、その白い電話ボックスの中にそっとひとりで入ってみました。
とても静謐な空間でした。皆さんの想いがぎゅっと凝縮されたような空気にはじめは身が引き締まりましたが、周囲を包む木々や草花のやさしい風景に心がゆっくりほぐれてきて、3年前に亡くなった父に電話をしてみました。
実家の電話番号をかけて、挨拶と…報告と…。何かが通じ合ったように感じたとき、ノートに少し、言葉を残しました。
14日、このすばらしいガーデンで、ココフル初の屋外ヨガが行われました。
懸念されていたお天気も、ぴーかんの青空です。参加者のみなさんが、太陽と大地を感じながら横たわったシャバアーサナの時、ベルガーディアの象徴である鐘の下からスタートして、みなさんの寝ている合間を縫って、クリスタルボウルの音を届けます。
遠くに海を見ながら、土と草花の香りを運ぶ風を感じながら、屋内の時とはまた違う、大自然と繋がる音の拡がりを感じました。
そしてヨガのあと、ベルガーディアの奥様が「森の図書館」の前のテラスでお茶の用意をしてくださって、お茶会&朗読会のスタートです。
おいしいハーブティとお菓子をいただきながらしばらくおしゃべりを楽しんで、
みなさんにこの本を読んで良いかを伺い、絵本を開きました。
「かぜのでんわ」に登場するのは動物たちです。
兄弟、母子、夫婦…それぞれの語りかけが続きます。
動物の姿をしているけれど、それ故にそれぞれが想いを重ねやすく、
聞いてくださった方は目頭を押さえていらっしゃいます。
読み終えた後、「この絵本は持っていたけれど、自分ではつらくて最後まで読めなかった。
今日初めて全部お話がわかってよかった。」という感想をいただきました。
見ると他のみなさんも、頷いていらっしゃいます。
持っていても最後まで読めなかった、と仰るその言葉のむこうにどれほどの想いがあるでしょうか。
それははかりしれません。「人の声で聞くことで、受け入れることができた。」というお言葉もありました。
もしそう感じていただけたなら、本当に嬉しいです。
おそらくどこで読んでも心にひびくと思います。
でも、「場の記憶」という言葉を聞いたことがありますが、ここはまさにたくさんの時の記憶と想いが凝集された、特別な場所。
その場所で声に出して読んだ時、他とはどこか異なる「ひびき」があるように思いました。
電話を置いてくださった「くまさん」ことオーナーの佐々木格(いたる)さん、絵本という形で全国に知らしめてくださったいもとようこさん、朗読を聞いてくださった方々、そしてここに連れてきてくれた仲間とすばらしい機会を下さった方々に、心から感謝します。
ありがとうございました。
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